2007年03月05日 18:41

「パーソナライズ」の高度化という視点からRSSを眺めてみる

当RSSマーケティングガイドではたびたび、RSSの「メッセージング以外の」活用方法についてお話してきていますが、今日は「パーソナライズ」の技術という観点からRSSを見てみましょう。

従来の(WEBサイトの~、メールマガジンの~)パーソナライズ

インターネットが登場して以来、情報を「パーソナライズ」して提供するというのは繰り返し語られてきた手法です。

インターネット黎明期には、WEBサイトの情報をパーソナライズしてユーザーの来訪頻度を上げて「囲い込む」ことを目的とした「パーソナライズエンジン」を名乗るシステムが登場しました。インターネット専業でない企業のサイトに、AmazonやYahoo!などのインターネット専業のトップ企業と同等のパーソナライズ機能を持たせて、ユーザーを「囲い込める」ことを謳ったシステムです。

またその次には、メールマガジンの会員登録を促して、この内容をパーソナライズして提供するという考え方が登場しました。メールアドレスに紐づけて情報をパーソナライズすればよいため、会員登録やCookieなどの工夫が必要なWEBサイトのパーソナライズに比べ、より効率的にコンテンツをユーザーの嗜好にあわせて配信することが出来ました。

従来型パーソナライズの問題点は、コスト

WEBサイトのパーソナライズと、メールマガジンのパーソナライズ。どちらの手法も、コストをかけて運用する体制を作って適切に調整しながら取り組むことが出来ればそれなりの効果を期待できるものではありますが、共通する大きな問題がありました。

その問題とは、パーソナライズのルールを決める費用や、そのルールを実装するための費用を、すべて情報提供企業1社だけで負担しなければならないため、コスト高になりがちという点です。

情報提供元企業が、消費者に情報を届けるプロセスの最後までを全て提供しなければならないことを前提としている限り、こうした高度な個別ニーズへの対応コストの問題を避けることは出来ません。

しかし、はたしてこの考え方は、当然のことなのでしょうか?

台頭する新しいパーソナライズサービスと、RSSが必須となるそのモデル

ここ1~2年で、このパーソナライズ技術の動向には、大きな変化が起きています。次に、最近出てきた情報のパーソナライズに関わるサービスや技術を挙げてみましょう。

これらに共通する特徴は、パーソナライズサービスの提供者が、必ずしも自社サービスの情報を届けるためにそのサービスを運営しているのではない、という点です。

逆にむしろ、第三者の情報を積極的に内部に取り込んで、付加価値を最大化して消費者に提供するような作りになっているとも言え、さらに言えば、この「第三者の情報を取り込んで最適化する」部分は基本的に全て「RSSフィード」を使って行われるという点も共通しています。

これが意味することは、RSSフィード技術の台頭によって次の図のように消費者に情報を届けるプロセスに分業が生まれつつあるということです。

これは、RSSフィードという「機械で読むことが容易な共通フォーマット」によって、安価かつ自動的に事業者間でコンテンツをやりとりできるようになってはじめて成立するモデルです。(これを人手をかけた作業でやろうとすると、作業コストがかかりすぎて、余程限定された状況でしか使えない仕組みになってしまうでしょう。)

WEBサイトにRSSの導入が不可欠な理由は、数多く出てきていますが、こうした新しいパーソナライズサービスの動向との関係においても、RSS導入は必須といっていいでしょう。

もちろん、こうしたモデルを利用すると、消費者接点の部分での主導権を別の事業者に委ねることになりますので、そのことによる影響がネガティブなものにならないように工夫することが必要です。

自社でコストをかけてでも必ず維持すべき消費者接点がなんなのかを明確にして、コンテンツの閲覧数とそこからのトラフィックさえ増えれば消費者接点がどこであっても構わないという点と明確に切り分けることからはじめることをおすすめします。

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