ガーディアン紙デジタル部門TOPが語るRSS戦略
先日少し紹介した、韓国で行われていた世界新聞会議と同時に行われた世界編集者フォーラム(World Editors Forum)にて、イギリスのガーディアン紙のデジタル部門トップ、サイモン・ウォルドマンが新聞社のRSS戦略について話した内容に気になる話題がありました。
ガーディアンと言えば、1821年から存在するイギリスの伝統ある高級紙にも関わらず、オンラインRSSリーダーの提供を今年2月からいち早く開始するなどインターネットの活用には非常に積極的な新聞社です。そんなガーディアンのデジタル部門トップのウォルドマン氏が世界編集者フォーラムにて出版社がRSSを活用するポイントは3つ上げてくれたそうです。
1. the content should be different, diversified and the quality of journalism should remain superb if not improve; content needs to be designed, not just web pages
様々な違ったコンテンツが提供されるべきであり、それでジャーナリズムの品質は向上しないまでも高く維持される。コンテンツはただのウェブページではなく、きちんとデザインされるべき。
※前半はニューヨークータイムズの会長の話と同じですかね。後半の意味が明確じゃないのですが、ただ記事をウェブページにするだけでなくユーザーに読まれるよう・利用されるようにデザインして見せようと言うことでしょうか。
2. newspapers need to consider RSS as an opportunity, not an obligation
新聞社はRSSを義務でなく、機会として捉えるべき
※米国では既に100社以上の新聞社がRSS配信を始めていますが、実際の所、活用と言うよりはRSSリーダーの利用者が増えているので「仕方なく・とりあえずやっている」会社も多いでしょうね。本当に活用していくためには、機会として捉えて色々取り組んでいくべきということでしょうか。
3. every online story page should be considered as the front page because through RSS, the front page is normally avoided. story page should be considered as the front page
全てのオンライン上のストーリーページ(記事ページ)は、最初にアクセスされるフロントページとしても考慮されるべき。RSS経由でサイトのトップページ経由で記事ページにアクセスする人は少ない。
※先日のSyndicateでAbout.comのCEOの講演の中で同じようなことを話していました。これはRSSに関わらずSEOをされたサイトの場合も同じような現象が起こるのですが、従来SEOなんて全く気にしていなかった大手新聞社サイトもRSS配信によるユーザーのサイト利用の行動パターンの変化にいよいよ対応しなければいけなくなるんでしょうね。
最後のコメントはRSSの影響力の強さを感じさせますね。記事にまとめていませんでしたが、実際、ニューヨークタイムズはRSS配信を開始した後のサイトリニューアルでは、記事ページに直接ユーザーがアクセスしてきたことを考えたデザインに作り直したと言うことをSyndicateでも話していました。記事ページにも従来トップページにしか置いていなかった他の新着記事の見出しを掲載したり検索フォームなどの要素をおいて「RSS経由でたまたま記事ページに来た人に、いかに他のページまで見てもらうか」と言うことを色々研究したとか言っていましたね。RSSで変わるウェブユーザービリティと言うのは1つのテーマになりそうですね。ユーザビリティエンジニアでこの辺のことを意識している人と言うのはどれ位いるのでしょうかね。
最も単純にサイトへの来訪ポイントがトップページで無く記事ページの場合が非常に増えたと言うことだけでなく、ユーザーがウェブ上での情報をサイト単位で無く情報単位、記事単位、ページ単位で捉えるようになり、RSSリーダーなどを駆使して利用するになってきた、、、と言うより大きな変化があるのかと思うのですが。ある意味、大手サイトにとっては、自分が発信する情報が個人ブロガーの情報と同一視してユーザーに捉えられている可能性も非常にあるわけで、無視できない変化ですよね。僕なんか大手メディアより各分野のディープな個人ブログを登録している数の方が多いわけで。。。。実際そういう情報の方を評価しているわけで。
また出版社がどうこの種の流れに立ち向かっていくかと言うこともありますが、同時にこの種の個人で質の高い有益な情報発信をしている人にどう経済的に報いていくか、と言うことも1つのテーマであるとは思います。お金で情報発信しているわけじゃない!と怒られるかもしれませんが、それにより情報発信活動に集中できる時間を作ってもらい、ちゃんと良い情報発信を続けてもらう環境を築いてもらう、と言うことも重要なわけで。この辺はGoogleがアドセンスのRSSフィード版でやろうとしていることでは建前上、あるんでしょうけどそれだけじゃ弱すぎますから。。。スポンサー付のブログじゃ情報の信頼性に不安も残りますし。








